和室(わしつ)は、伝統的な日本の家屋に特有の、畳を敷き詰めた部屋。畳の敷き方にもしきたりがあるが、その畳の敷かれた枚数で部屋の大きさを測るのもよく知られている。 家の中心になる部屋には、床の間がある。
空間は、障子や襖(ふすま)で囲まれ、特に障子は、空間が完全に断絶されているとも、いないともいえる曖昧な、おぼろげさを醸し出していて、東洋的な幽玄な明かりを空間にもたらしている。
和室はさらに机や座布団、寝具などの出し入れで、会食から団欒、書斎、寝室とその用途をさまざまに変えることのできる多目的空間でもある。しかも、そこでは靴、上履きのような履物を必要とせず、イグサという植物系の自然素材で作られ、素足で歩けばそのまま自然との一体感を味わえ、それがまた夏は涼しく、冬は暖かいという和室の特性を形作っている。