テナントは、貸借契約のもとで家屋を借り受ける借家人のこと。ただし、現代の日本では、ビルや百貨店・ショッピングセンター・鉄道駅構内などの一部区画を賃貸借契約の元で所有・管理・運営者から借り受けて営業する事業者(店舗)のこととして専ら用いる。日本語では店子(たなこ)ともいう。
一般に、ショッピングセンターや百貨店、あるいは都心や駅前などの交通アクセスのいい場所にあるビルなどは商業店舗のテナントが入居することが多く、食堂・レストラン、喫茶店、ファッションショップ、グッズショップ等が入居することが多い。
市街地の再開発の手法として典型的な再開発ビルのテナントには、商業施設だけでなく、オフィス、公共施設などを入居させることで、複合的な機能を持たせ安定した集客を図ることがある。
テナントのうち特に占有面積や集客力が大きいものをキーテナントまたは核店舗などという。キーテナントは、建物の経営、ひいては周辺地区の経済をも左右しうる影響力を持つ。このため、事業主体が自らキーテナントを持つ場合が多い。
また郵政民営化に伴って、多くの旧集配郵便局は郵便事業株式会社が管理しており、郵便局株式会社はテナントとして入っているところが多い。