住宅金融専門会社(じゅうたくきんゆうせんもんがいしゃ)は本来、個人向けの住宅ローンを主に取り扱う貸金業、ノンバンクの一業態である。住専(じゅうせん)と略される。
1970年代に住宅資金需要が旺盛になったものの、銀行は個人向けローンのノウハウが乏しく、また重厚長大産業向け融資をメインとしていた。このため、大蔵省が主導し、銀行等の金融機関が共同出資して設立した、住宅金融を専門に取り扱う会社が、住宅金融専門会社(住専)である。設立当初に、資金を拠出し、また役員等を派遣した大手銀行を「母体行」と言い、後に出資額、融資額以上の責任を追及されることになる。
住専の事業構造は、金融機関から資金を調達して、個人・事業者に融資を行うというものである。また、店舗網を持たないことから、母体行等からの紹介案件を中心とした。また、代表者には大蔵省から天下った官僚が就いた。