住宅ローン(じゅうたく- )とは、「本人及びその家族」または「本人の家族」が居住するための住宅及びそれに付随する土地を購入、新築、増築、改築、ローンの借り換えなどを行うために金融機関から受ける融資のこと。
住宅ローンは前掲の通り、住居目的に制限される融資である。他の融資に比べて融資額が巨額(数百万~億円単位)となることから、金利は低く抑えられ、償還期限が30年前後と長いのが特徴である。その代わり、万一貸し倒れになった場合に融資側の金融機関がとる手段として、建物や土地への抵当権を設定したり、団体信用生命保険への加入を条件としたりするのがほとんどである。
償還期限が長期にわたるため、一般的に利用される元利均等返済の場合、返済初期の金利負担が大きくなっている。そのため、資金に余裕がある場合には、増額返済して元金を減らすことも行われる。
金利は、パンフレット上では固定金利と変動金利を用意しているが、実際には固定金利では融資してもらえない場合も多い(特に低金利の時期にある場合)。変動金利では、長期プライムレートに連動する場合が多い。
2007年時点では、日本では、主に銀行や信用金庫などの民間金融機関、農業協同組合(JAバンク)、生命保険会社が手がけている。他には、財形住宅融資(財形貯蓄の残高の10倍まで融資)がある。かつては、日本政府の特殊法人である住宅金融公庫が主に融資を行い、足りない分を銀行などが融資していたが、「民業圧迫」の圧力から、住宅金融公庫は独立行政法人の住宅金融支援機構に改組され、融資業務は大幅に縮小された。他には厚生年金被保険者を対象にした「年金住宅融資」もあったが、廃止された。