家屋(かおく)は、人が居住する建築物のこと。ヒトの作る巣と言え一般に固定された場所に頑丈な素材で建設される。ただしヒトが定住生活を送るようなったのは最近の話でありそれまでは移動式の住居を用いていた。現在でもモンゴル人のゲルや欧米諸国に多く見られるようなハウスボートやトレーラーハウスのような移動家屋が存在する。 しかしテントのような仮設の物は住居とは呼ばれない。なお、長期間居住者のいない家は空き家(空家)といい、居住者がおらず荒廃した家屋は廃屋、あばら家などと呼ばれる。
最低限、人が風雨をしのぎ、そこで安心して寝起きすることが出来るものが家であり、またそこで居住を共にするものが、家の仲間であり、家族となる。家屋はいわばそうした家族のための器と考えることが出来る。 歴史上有名な家屋としては、ギリシアの叙事詩イリアスの中に登場するオデュッセウスが、その結婚にちなんで作った家がある。常緑樹のオリーブの大木を切り倒し、その切り株をくり貫いて、それを夫婦のベッドとする寝室をつくり、その周囲に家屋を建設したもの。
逆に貧弱で慎ましい家屋としては、ホームレスのダンボール箱で囲まれた空間などが挙げられる。